子供の大科学(「あの頃」遊んだふしぎ玩具、教材) 串間努 [書籍]
未だに収まらない五十肩の痛さである。ここしばらくは段々おかしな具合になってきており、右肩や首まで調子が悪い。
私は元々大して勤労意欲が旺盛なタチではないので、本日はお仕事を早めに切り上げて自宅でゴロゴロしながら読書を決め込むことにした。
読書といっても私が手にするようなものは程度が知れている。かなり以前、会社員だった頃に出張がてら駅の書店で買って読み飛ばし、そのまま段ボール箱に押し込まれて開梱もされずじまいの引っ越し荷物からたまたまほじくり出してきてのがこれだ。
著者は恐らく、私と同年代の方なのだろうがここに網羅されている数々のおもしろグッズ(何だか気恥ずかしい言葉だが確かにそういう形容が適当に思える)にはしびれた。夕飯を食べるのも忘れて読み通してしまった。
スパイ手帳や電子ブロック等々、幼少時の私が夢中になったあれやこれやを思い出して年甲斐もなく興奮した。
私はお小遣いが潤沢な少年では全くなかったので、学研のマイキットや電子ブロックなどは高嶺の花だったがこの本で取り上げられている玩具には随分はまったものが幾つかあった。
小学校5年生くらいの時にはシーモンキーを飼ってみたいのだが小遣いが足らず、同級生を焚きつけて3人くらいで小遣いを出し合って1セット買ってみたこともあった。
現在の私は、機械いじりを生業とする一種の職人だがこういう本を読んでみて思い返すに、今に至るまでの起点は少年期にやたらめったらドライバーや金槌であれこれ構わず何かをいじり回していたことやここに取り上げられた科学玩具の類にはまり続けていた風景にあるような気がした。
この本を読み終えた今の私は、無性に地球ゴマが欲しくなっている。子供の頃には腕力が足らないせいで小さいサイズのものしか買って貰えなかった無念さを40数年経ってから晴らそうとしているわけだ。
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