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正月休みに読むグリム童話 [書籍]

 例年、休みがまとまったときには買っただけで読みそびれていた本を読むことにしている。
こういうときに読むのは大体長編小説であることが多かった。文学に対する造詣は全くないが物語の世界に巻き込まれるような経験はやはり長編ならではだと思う。

 しかし今年は、昨年夏以来の五十肩に加えて最近は首や肩のこりが酷いので長時間本を読む姿勢がとりづらく、読書三昧もままならない。歳はとりたくないものだ。
 暇つぶしに書店をぶらついていたらついつい、グリム童話の文庫本が目にとまった。
『いい歳こいてグリム童話もないもんだ』と自嘲しながら一冊手にとって立ち読みしかけると結構はまった。以前何かで読んだことがあるが、およそ世間に溢れかえる物語という物語のプロットは殆ど全てに近いくらいグリム童話にその原型を見いだせるのだそうだ。

 一話完結のショートショート集に接するようなつもりでとりあえず買って読むことにした。こうしてオヤジになってから正式に大人向けの読み物として和訳されたものを読むとこういう年代は年代なりに楽しめることを発見した。
 訳文が読みやすいのと本国で出版されたときの図盤が収録されているのが気に入って今回は筑摩書房から刊行されている文庫本に取りかかることにした。

完訳グリム童話集〈1〉 (ちくま文庫)

完訳グリム童話集〈1〉 (ちくま文庫)

  • 作者: ヤーコップ グリム
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 文庫

 


岩波文庫からも出版はされていて、和訳文章は恐らくそちらのほうが原文に近そうに思えたが、私は特段学問的な興味で読むわけではないので今回は見送り。
完訳 グリム童話集〈4〉 (岩波文庫)

完訳 グリム童話集〈2〉 (岩波文庫)

完訳 グリム童話集〈2〉 (岩波文庫)

  • 作者: W. グリム
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1979/01
  • メディア: 文庫

 ちくま文庫版の図版には出版当時の雰囲気があって大変気が利いていると思う。子供時代に読んではいたが結末の思い出せない話などはこうして大人に名手から読み返してみてああそうだったよな、と、妙な感慨にふけったりもする。しばらくぶりに読書の愉しさを満喫するが、結局自分の受け付けられそうな創作文というのは童話レベルの頭かと思うと我ながら情けなくもある。

 と、ここまで書いて思いだしたがちくま版は文庫以前にハードカバーによる愛蔵版が発売されていたのだった。収録されている図版のことを考えるとそちらを買っておくべきだったかと少し残念ではある。


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