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不愉快極まりない「taspo(タスポ)」とJT [嗜好品(喫煙関係)]

 世の中実に様々な商売があるが煙草の販売くらい居丈高な殿様商売は皆無だと思っている。

日本国中津々浦々の自動販売機では今年度中に本人確認用のICカードなしでは煙草が買えなくなるらしい。
「taspo(タスポ)」というのがその名称なのだそうだ。

自宅に申込書が郵送されてきたので開封してみると噴飯ものの内容で、ただただ呆れるばかりだ。
ICカードの能書きやタスポの制度について今まで何の関心もなかったが、申し込みガイドを読んでみて私はひっくり返りそうになった。

 本人確認用の書類のコピー(健康保険証、自動車運転免許証、住民基本台帳カード、住民票、年金手帳、福祉手帳、外国人登録証のいずれか)と3ヶ月以内に撮影された顔写真を専用の申込用紙に貼り付けて運営センターとやらに送付してから2週間後くらいに件のカードが送りつけられてくるのだそうだ。有効期限は10年間。
 カードには電子マネー機能が付属していて、一種のプリペイドカードのような働きもあるのだそうだ。上限金額は2万円まで。(プリペイドカードの正しい定義が私には分かっていないので間違っていたらご勘弁願います)
 仮に残高を1万8千円くらい残して盗難や紛失に伴う損害があったら補償してくれるのだろうか。禁煙に踏み切るとしたら残高は返金してくれるのだろうか。

 申し込みガイドの最後にはお手盛りの自作自演Q & Aがあってくだらないことこの上ない。例えば
Q;発行手数料や年会費はかかるのですか?
A :いずれも無料です。但し再発行については費用をご負担頂く場合があります。
(ただでさえ金額のうちの7割ほどが税金だという煙草の価格であり、値上げに文句も言わず煙草を買い続けていることには感謝のかの字もない厚顔さである。ICカードの発行くらいタダが当然ではないか。何をわざわざ無料であることを殊更書かねばならないか。再発行が有償などとは論外)

Q;個人情報は守られていますか?
A;個人情報保護法および関係するガイドラインに従い、個人情報の保護やその流出防止の対策については万全を期しています。
(たかが煙草の自動販売機を利用するためだけに個人情報の提示まで要求しておきながら、その保護については”万全を期しています”に止まっている。保護を確約してくれているわけではない)

 私にはこんなものはハイテクの無駄遣いにしか思えない。おいおい電子マネー「ピデル」を模した偽造カードを闇で売りさばく犯罪市場ができそうな気がする。あとは際限のないイタチごっこだ。大体こんな手の込んだ仕掛けで煙草の購入を制限したところで、店頭で対面販売する方法が残されている以上、何の防護策にもなっていないのだ。
 こんなものはどうせ、全国じゅうの自動販売機の入れ替えを促進するために自動販売機の製造業者あたりから袖の下を貰ってやっているだけのことなのではないかと私は意地の悪い見方をしている。

 JTは表面上、株式会社ということになってはいるが実際には株式の半分以上を政府が所有する偽装国営企業である。私個人は市場開放だの民営化促進だのとかけ声をかけるなら何よりもまず煙草の販売こそ完全に自由化して市場競争原理を導入して頂きたい。そうならないのは歳入の財源として手放したくないのと役人の天下り先が不安定になるからくらいしか理由が思い浮かばない。ご都合主義もいいところだ。(腹立ち紛れにこんな雑文を書き殴っている私も勿論自分の都合だけではあるけれど)
 関連会社が輸入冷凍餃子の問題でバッシングされたりしている昨今だがJTやその関連企業というのは隅から隅まで何か歪んだ体質のように見えてしまう。


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