五十肩のリハビリとタバコの関係 [嗜好品(喫煙関係)]
通院を初めて実に9ヶ月ほどになる五十肩の状態はさっぱり良くならない。炎症が起きた当初に比べればいくらか腕は上がるようになったがまだまだだ。
最初に受診したとき、「先生、俺の肩は一体いつになったら治るんだよう!」というどこかのおじさんの胴間声が待合室まで響いてきたが、今考えるとあのおじさんも私と同じ五十肩だったのだろう。半年以上も不自由な生活を続けていると医者を相手に八つ当たりの土星を張り上げたくなる気持ちも何となくわかる昨今だ。
やれ按摩だ、鍼だ、お灸だとあれこれ試してみたがどれも結果は芳しくない。ある時バンジージャンプ並みの決意を秘めてバキバキ系の整骨院の門を叩いてみたが頸椎のあたりに膝を当てて「ゴッキン」とやられて治療はおしまい。時間にして30分にも満たない治療で何千円かを召し上げられた。これまた効果はさっぱりで”そりゃないだろう”とひどく損をした気分になった。
鉄棒にぶらさがって懸垂をすれば治りが早いと教えてくれた方がいたが、そのときの腕の上がり具合はとても懸垂どころではなかったので諦めた。目下のところ暇さえあればマッサージ用のバイブレーターを肩口に押し当てて血行を良くすることに努めるのがせいぜいだがこれをやっている間は腕がふさがっているので他に何もできない。音がやかましいのでテレビを見ていてもさっぱり面白くない。やれやれ。
腕を動かすこと自体は必要なので、あるときから居間で毎日ラジオ体操をするようになった。小学生の時以来だ。オヤジになるとよほど体を動かす機会が減るらしく、体操をしていると確かに体のあちこちの筋が伸びるのが実感できる。
誰に言われたのかは忘れたが、タバコを吸いすぎるから五十肩になるのだなどとふざけたことを抜かす輩がいた。こういうことを言って得意がる人は大抵禁煙している人で何故か誰もが優越感に満ちた様子でこのようなご託を並べるが喫煙と健康の関係などというのは現時点ではあくまでも相関関係であって因果関係が明らかになった例など実はただの一つもないらしい。だからそんな説教などはこじつけもいいところなのであって、体に不調があると何でもかんでもタバコのせいにするのはやめていただきたいものだ。
毎度100円玉をじゃらつかせて近所にある自動販売機でタバコを買っているのだが最近少々左腕(五十肩になっているほう)がボタン近くまでは上がるようになってきたので自動販売機でタバコを買うときには左手を使うようにしている。幸か不幸か私が普段灰にし続けているホープはかなりの確率でずらっと並んだセレクトボタン最上列の左隅がそのポジションなのだ。期せずしてボタンを押す挙動は左腕を高く持ち上げるリハビリになっているのである。
現在の無粋なパッケージはやめて以前のデザインに戻してください!
自販機で買ったタバコの封を切った私は一服しながら「これだってちょっとしたリハビリではないか」と、決めつけているのだがこれもこじつけみたいなものだ。他人のことを言えた柄ではない。そしてこの、申し訳程度のリハビリもどきも今月いっぱいで終わりとなる。
何故かというと来月一日からはあのクソ忌々しいタスポのカードがないと自販機が利用できなくなるからだ。中国餃子問題でも明らかなとおり、JTの夜郎自大ぶりは目に余るものがあるので私は意地でもカードを作らず、これからは店頭でカートン買いをすることに決めているのでもう自販機とはおさらばすることになるのだ。そして、タスポなどという愚にもつかない決まり事のためにリハビリの機会を私から奪ったJTを今後は更に更に逆恨みすることにする。
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