フォノカートリッジを再度物色 [再生音楽の聴取環境など]
昨年買ったフォノカートリッジAT150MLXについては私の鈍い頭でもおおよそ素性が把握出来たような気がし始めてきた。
死んだ子の歳を数えるような話をしても仕方がないのだが、結論としては、私のような無精者にはシュアーのほうが向いていたようだ。備忘録っぽく相対比較してみると、
(1)カンチレバーの動作感度や音の解像度ではオーディオテクニカが勝る、これはカンチレバーやスタイラスが極小なため振動系の実効質量が小さいからだろうと考えているが、反面、盤面の汚れ(主にホコリ)には敏感だということでもある。だからLPレコードのクリーニングはシュアーを使っていた頃よりもマメになることを余儀なくされる。実際、レコードクリーナーの交換用ロールの使用量は明らかに増えた。オーディオテクニカはフォノカートリッジのメーカーであると同時にメンテ用のアクセサリーメーカーでもあるので、商売としてはうまくリンクされているな、と、妙に感心したりもする。
(2)万事において使いやすいシュアーだが、そう多くない難点の一つはハムを拾いやすいことだと常々思っていた。以前使っていたUitra500もそうだったがシュアーのカートリッジというのはラインナップの上から下まで全てボディはチープなプレス鋼板なので、周辺機材の(特にアンプ)置き場所に注意が必要だ。対してテクニカAT150MLXのボディはアルミダイキャストでコイルのシールドはかなり厳重な部類に属しているように思える。ある時、システム全体がどこか以前よりも静かだなあと思い少し考えてみて思い当たったのがそれだった。微細な音を良く拾うのは振動系の機械的な感度以外に、こんな事も関係しているのだと思う。
但しこの違いは全体質量に現れていて質量はシュアー6.6gに対してテクニカは8.3gだから約20%ほどの差がある。
オフセットアームであれば何の問題もないのだが、私のようなLTA使いにとってこれは無視出来ない。ボディの質量はカンチレバー側から見た機械負荷なので常々ここでも書く針飛びの起こりやすさに効いてくることになる。
実際のところ、シュアーを使っていた頃には問題なくトレース出来ていたはずのレコード盤がテクニカに変わってからは針飛びを起こしてNGというケースが拙宅ではいくつかある。この半年と少々、折りを見てはアームの設定をちょこまか変えて色々試行錯誤してみたが結局未だ解決には至っていない。
そんなわけでAT150MLXの後釜を思案中の昨今なのだが今時点ではなかなか考えがまとまらないでいる。モノとしてはまだまだ十分使える個体でちょっともったいない気はするが幾らおおざっぱな私でも針飛びにはNGなのでこれからあれこれ思案することになる。
(2)
死んだ子の歳を数えるような話をしても仕方がないのだが、結論としては、私のような無精者にはシュアーのほうが向いていたようだ。備忘録っぽく相対比較してみると、
(1)カンチレバーの動作感度や音の解像度ではオーディオテクニカが勝る、これはカンチレバーやスタイラスが極小なため振動系の実効質量が小さいからだろうと考えているが、反面、盤面の汚れ(主にホコリ)には敏感だということでもある。だからLPレコードのクリーニングはシュアーを使っていた頃よりもマメになることを余儀なくされる。実際、レコードクリーナーの交換用ロールの使用量は明らかに増えた。オーディオテクニカはフォノカートリッジのメーカーであると同時にメンテ用のアクセサリーメーカーでもあるので、商売としてはうまくリンクされているな、と、妙に感心したりもする。
(2)万事において使いやすいシュアーだが、そう多くない難点の一つはハムを拾いやすいことだと常々思っていた。以前使っていたUitra500もそうだったがシュアーのカートリッジというのはラインナップの上から下まで全てボディはチープなプレス鋼板なので、周辺機材の(特にアンプ)置き場所に注意が必要だ。対してテクニカAT150MLXのボディはアルミダイキャストでコイルのシールドはかなり厳重な部類に属しているように思える。ある時、システム全体がどこか以前よりも静かだなあと思い少し考えてみて思い当たったのがそれだった。微細な音を良く拾うのは振動系の機械的な感度以外に、こんな事も関係しているのだと思う。
但しこの違いは全体質量に現れていて質量はシュアー6.6gに対してテクニカは8.3gだから約20%ほどの差がある。
オフセットアームであれば何の問題もないのだが、私のようなLTA使いにとってこれは無視出来ない。ボディの質量はカンチレバー側から見た機械負荷なので常々ここでも書く針飛びの起こりやすさに効いてくることになる。
実際のところ、シュアーを使っていた頃には問題なくトレース出来ていたはずのレコード盤がテクニカに変わってからは針飛びを起こしてNGというケースが拙宅ではいくつかある。この半年と少々、折りを見てはアームの設定をちょこまか変えて色々試行錯誤してみたが結局未だ解決には至っていない。
そんなわけでAT150MLXの後釜を思案中の昨今なのだが今時点ではなかなか考えがまとまらないでいる。モノとしてはまだまだ十分使える個体でちょっともったいない気はするが幾らおおざっぱな私でも針飛びにはNGなのでこれからあれこれ思案することになる。
(2)
2009-05-05 01:23
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コメント(3)
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お久しぶりです。
V15VxMRとAT-150MLXのスタイラスチップは全く同じものなのですが、それでもホコリの拾い方の差があるのは面白いですね。
シュアーが大丈夫でテクニカが針飛びするというのは、
私も良く理由がわかりません。
逆にローコン、重針圧カートリッジはどうなのでしょうね?
シュアーのテンションワイヤーはカンチレバーの抜け防止程度の曖昧な
設計で、いわばダンパーで包むようにカンチレバーがゆるく固定されてますけど、テクニカはMCと全く同じ固定方法なので音溝がアームに
与えるチカラの具合はかなり違うだろうな、とは思います。
シュアーと同じ方式のMMで、安価で高性能というとオルトフォンの
2Mが真っ先に思い浮かびます。
REDは1万円以下で買えますし、性能は非常に高いです。
テクニカよりはローコン気味ですが・・
しかし、実際に取り付けてみないと結果がわからないというのが
ネックですね(汗)
by しょう (2009-05-08 14:37)
しょう様、ご無沙汰しています。
ローコン傾向のカートリッジは以前、DENON DL-103とOrtfon SPUを試してみたことがありました。余りにも月並みな気もしますがよく言えば定番といったところでしょうか。
ご指摘の通り、これらはいずれも針飛びの心配はなく、安定したトレースを示してくれましたが反面、カンチレバーの運動性が低く、逆にカーリッジボディ側がカンチレバーの反作用で左右に振られるような挙動が特にSPUではっきり目視出来たので諦めることになりました。この辺はアームの慣性質量が小さいLTAの泣き所だと思っています。
総じて重針圧、ローコンのカートリッジは重量感や力感が売りだと捉えていますが、ESLとの出音の相性で言えばレスポンスの軽快さがスポイルされるようで、その後シュアーに辿り着くまでの迷走が始まった次第です。
考えてみるとV15xMRのカートリッジの荒れた盤面に対する追従性の良さはやはりダイナミックスタビライザーの効能だったと考えています。
印加針圧を分散させることで盤の反りに対するカンチレバーの縦方向の挙動をコントロールすることと静電気を逃がすことが主眼であるとシュアーはアナウンスしており、当時の広告には『これは単なるゴミ取り用のブラシではありません』と大書していましたが、こうしてテクニカに乗り換えてみるとやはりあのスタビライザーにはれっきとしたホコリ取りの効果があったのだと実感しています。
そういう意味では次の候補にはピカリングあたりを、とも思案しています。私のような貧乏人にも手が届きやすいお値段でもありますしw
by shim47 (2009-05-08 20:57)
ご無沙汰してます。
以下の店で交換針VN5xMRが一本だけ在庫がありましたので、
一応お知らせします。
http://www.audio-kamon.com/index.html
価格はやはり高く、28,000円ほどでした。
by しょう (2009-08-23 17:47)