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灯油泥棒 [身辺雑記]

 しばらくぶりの更新というのは何だかばつの悪い思いだが書き残しておきたいハプニングが一つ。

 あと二ヶ月ほどでお別れとなる拙宅だが昨日、居間のソファに転がって夜中にうたた寝を決め込んでいると不意に寒くなって目が覚めた。

近くでピーピーと聞き慣れない音がするので寝ぼけ眼でその方を見るとストーブが途中消火したとのエラー表示が出ていた。 不審に思いながら再点火させたが結果は同じでどうも灯油のタンクが空になったらしい事を悟った。

 これまで何度も書いたように私の住む土地は極寒の代表みたいなところだ。早朝外気温が-20℃などざらにあるようなところだ。

 燃料販売店には3月で引っ越す旨は伝えてあるが給油をストップするには早過ぎる。少々腹立たしい気分で屋外に出てホームタンクのゲージを見てみた。

pic01.jpg

 フロートの位置はものの見事に底をついていた。何だか変な気分で私はそれをしばらく眺めた。何かが引っかかる。足下を何気なく見ると雪が黄色くなっていた。立ち小便のあとだとすぐに気づく。ここ三日ばかり、所用で札幌に言っており留守にしている間に誰かがここに来たのだ。

 今日になって販売店に連絡し、しばらくして現れた配送担当のおじさんとしばらく話し込んだ。

 冬季間、我が家での灯油消費量は大体一ヶ月あたり大体200リッター弱であり、配送担当の方は先月末頃補給を済ませたので空になっている事がどうにも腑に落ちないとの事で首を傾げていた。かれこれ9年間一貫して配送してくれている方なので灯油の減り具合は私よりも詳しい。 これまで月一の補給でゲージが半分以下になっているのを見た事がないのでどうにも納得いかないと言う。

 あらためてホームタンクの周辺をふたりで見てみると 黄色い雪(立ち小便のあと)の周りについているのは明らかに私たちとは別の足跡だった。灯油を抜き取り、ついでに立ち小便までかましてくれた不届き者がいたという事だ。

 現在の家に引っ越してきてから9年、それまで住んでいた実家の事を含めても、灯油泥棒に遭遇したのは初めてだ。何とも腹立たしいような寂しいような気分だ。世の中が荒んでいるというか切羽詰まっているというか、そういう時代の気分はこんな風に反映されるのだろうか。

 私はおとといの夜、札幌で以前の同級生達と存分にどんちゃん騒ぎのクラス会を決め込んでいた。したたか酔っぱらった後に宿へと戻る途中、小腹がすいたので24時間営業のハンバーガーショップに立ち寄ったときの事、店内には明らかにホームレスと思しき人たちが4人ばかり、テーブルに突っ伏して仮眠をとっていた。私の住む土地寄りは幾らか温暖だとは言え、やはり札幌だ。この時期の野宿は凍死と直結するからやはりこういうところで仮眠をとらざるを得ないのだろう。勿論それは気の毒な光景だがそこに至るまでの時間を想像すると気持ちの中には暗く濁ったものが渦巻いた。

 彼らの中には住むところを失うまでの過程において、冷えきった自宅にいたたまれなくなって他人の家の灯油を盗むまでに及んだ方もあるいはいるかもしれない。 勿論私の家から灯油を盗んでいった者が金銭的に逼迫していた人だとは限らないが、何故かそういう連想が働く。

 ここ数年、近所で新築される住宅は殆ど全てがオール電化だ。最早ホームタンクのない新築住宅が標準となった感さえある。それは私が出くわしたような灯油泥棒の被害を回避するための方策という事も一つにはあるのだろうかと考えた。金がないところで近所の家を尋ねて申し訳ないが灯油を少し分けてくれと尋ねてくる人が私が子供の頃にはいたような気がする。困ったときはお互い様の近所付き合いがその頃にはまだあったという事だがいつの間にかそんな場面はきれいに消えた。電化住宅に留守宅を狙う灯油泥棒とは、内も外もとんでもなく寒々しく、寂しい世の中になったとつくづく思う。

Apostrophe (')

Apostrophe (')

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Zappa
  • 発売日: 1995/04/18
  • メディア: CD
 最初の曲は邦題が『恐怖の黄色い雪』。何だか今回の件と関係があるようなないような。
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