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Spiritual Unity/Albert Ayler(スピリチュアル・ユニティ/アルバート・アイラー)その3 [音楽のこと(レビュー紛いの文章)]

  前回の続きです。http://r-shim47.blog.so-net.ne.jp/2010-01-03

 再発によって曲目が変わる事を前回書きかけたのだがあらためて私が知っている範囲で整理しておきたくなった。

私の手元にあるCDはヴィーナス・レコードからの再発盤でこれには5曲収録されていて順番は以下の通り。

(1)Ghosts First Variation, (2)The Wizard, (3) Spirits, (4)Ghosts Second Variation, (5) Spirits II

LPレコードでの最初のリリースは赤紫色のジャケットだったのだそうだ。私は現物を見た事はないがかなり希少なものだと聞いた。

 

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CDに付属されているライナーによれば、ここでの収録曲は上記の(1),(2),(5),(4)の順だそうだ。

セカンドプレス以降はジャケットの色がお馴染みの黒に変わり、曲順は(1),(2),(3),(4)となる。現在CDとしてリリースされているのもこれに則っている。私が学生の頃購入したのはこのバージョンで国内再発盤だった。

 

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 随分聴いたあとにもう一枚再発盤を手に入れる事にしたので、最初に買った盤は兄に譲る事にしたが、全くと言っていいほど関心が向く事はない類いの音楽らしい。大変残念。

 それで私が二枚目として手に入れたのはイタリアのBASE Recordというマイナーレーベルによるプレスなわけだが針を降ろしてみて驚いた。曲順が(3),(4),(1),(2)となっているのだ。慌ててジャケット裏の曲順表記を確認してみたが入れ替えた様子はなく、セカンドプレスと同じである。という事はセンターレーベルをA面、B面逆に貼ってあるという事になる。 この記事を書くために間違いがなかったかとさっきあらためて聴き直したがやはりレーベルが逆に貼ってある事が確認できた。ロットのうちの一枚だけをたまたま間違えたのか、1ロットまるまる貼り間違えているのかは不明だがいずれにせよ珍品というべきではなかろうか。

 ヴィーナス・レコードからの再発CD についてはCDPのプログラム機能を利用してファースト・プレスとセカンド・プレスの両方をプレイバック出来るというお遊びが可能だ。 (3)と(5)は同じ曲名だが内容は全く別だ。これは別テイクの内容がマスターとかけ離れているという事ではなく、テーマからして全く違う曲である。どうもアルバート・アイラーは曲にタイトルをつける事には無頓着な傾向があったのではないか、と、CDのライナーには書かれている。


 コレクターまがいの独りよがりな整理はさておくとして、いずれのバージョンであったにしても自由である事の辛さ、厳しさ、そして喜びをこれほど切実に訴えかけてくる音楽はそう滅多にない。私にとってそれは毛ほどの疑いも差し挟む余地のない真実である事は間違いない。

 


タグ:BASE Record ESP
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