日曜日の午後 [再生音楽の聴取環境など]
私は元来、不精者の神髄を究めたような人物で、部屋など幾ら汚くなっても一向に意に介さない質なのだが、それでも家の中を掃除すると何だかスカッとした気分になる。
日常の習慣として、休日の前日は散々夜更かしをする。休日は朝から掃除を始めて昼頃から音楽を聴き始めるのだが、ある時、日曜日の真っ昼間に音楽を聴いていると、夜中の聴取時よりも鮮明なプレイバックがなされていることに気づいたのだ。
夜間と日中では給電事情に変化があり、それが再生装置の動作に何らかの影響を与えるのだろうかとない知恵を働かせてみたが、とどのつまり真相は聴いている本人の生理的なものだと思うようになった。
何のことはない、起きている間中聴覚は働きっぱなしであり、眠ることで耳や脳がリフレッシュされるということらしい。
再生装置の鮮明度が上がったように聞こえるのは、きっとこれにある種心理的な爽快感が加わったためなのだろう。
休日昼間の音楽鑑賞というのは、まあ何というかいいものです。そろそろ冬も近く、弱い日差しが段々変化していく中で煙草を吹かしてコーヒー啜っていると、ちょっと思索的な気分になります。
ただ、休日昼間のリスニングには気分的に少々制約があって、求心的な音楽、緊張を要求する類の音楽ソースにはなかなか手が伸びない。キング・クリムゾンとかマイルスとかの音楽は、どうも昼日中の日だまりにはしっくりこない。やはり深夜、闇の中でデモーニッシュな時間として過ごすのがあるべき流儀のような気がする。
そういうわけで本日のメニューは
小市民である私のささやかな幸福の一こまですな。
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