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宴会の後、釧路市内をぶらつく [身辺雑記]

 釧路は第二の故郷である。宴会がはねた後に少し駅の近くを散策する。
学生の頃、毎度入り浸っていた喫茶店である。

 ストイックな感じのオーナーだった。物腰は今も変わっていない。
店内の印象も相変わらずだったが、ホールにピアノが鎮座していた。時折ライブがあるのだろうか。
 私は18歳から22歳までの大体5年間をここに入り浸って過ごした。もう一つの学校と言えなくもない。二十歳までの2年間は未成年者の喫煙に目をつぶって頂いた。
 現在、カウンターは禁煙である。オーナーは、きっと煙草が嫌いだったのだ。申し訳ないことをしたと今は反省することしきりである。

 自分の顔が覚えられていたらしいことを単純に喜ぶ。実はここでは2回、お茶代をタダにして頂いたことがある。単位が足らなくて留年が決まった日と、開校以来のボンクラとの誉れ高かったこの私がやっとこすっとこ卒業できた日である。

 しばらく疎遠にしていたため、交わす会話にも限度がある。人には時間と共に変わっていく部分が確かにある。変わらない部分と、変わってしまった部分とをあれこれ考えていると懐かしいような、寂しいような、複雑な心境になる。
 もう既に私は子供ではなく、生活のために時間を金に換えなければならない身の上なので、以前のようにちょくちょくここを訪れることはできない。
 聴かせて貰ったレコードの一枚一枚が驚きの連続だったその時間にも、もう戻ることはできない。
 


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