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「隠し砦の三悪人」リメイクのこと [映画のこと(レビュー紛いの文章)]

 いつ頃からかは忘れたが、和洋を問わず映画はリメイクが多い。ついでに言うとそれらは殆ど全てと言っていいほどがハズレである。
 私が知っている中で、リメイクがすごいと心底思えたのはこれくらいだろうか。但し、オリジナルを私は見たことがない。ないのでリメイクのほうしか知らないと言った方がここでは正しいのだが。
十戒 スペシャル・コレクターズ・エディション

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  • 出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
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あと、邦画で言えばこれ
ガメラ 大怪獣空中決戦

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冗談抜きに大人の鑑賞に堪える怪獣映画である。 それはそれとして、「隠し砦の三悪人」だ。言わずと知れた黒澤明監督作品であり、後にジョージ・ルーカスが監督やらプロデュースすることになる一大サーガ スター・ウォーズの原型となったことは今更ここで私が書くまでもない。
隠し砦の三悪人<普及版>

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD
個人的には黒沢作品の中では御大が少々肩の力を抜いて軽妙さを覗かせた一作のように思えるがそうはいっても黒澤明監督作品であって、終盤にお姫様の唄うけったいな歌にはちょっと引くがある一線はきっちり守られている。  この度、本作はリメイクされることになったのだそうだ。 http://www.kakushi-toride.jp/  黒澤明監督作品のリメイクといえば、去年の末頃「椿三十郎」が製作された。どうせオリジナル以上の出来ではあるまいと高をくくり、そうではあっても何か別の良さを発見できるかもしれないと期待しつつ映画館に足を運んで見事に外した顛末は以前書いた。 http://r-shim47.blog.so-net.ne.jp/2007-12-28  今度は「隠し砦の三悪人」ときたか。それにしても一体何故、黒澤明作品が続くのだろうか。作品そのものの知名度が高いから集客が期待できるせいなのだろうが悪い前例がありながら何故また今、という疑問が払拭できないのは私だけだろうか?正直なところ、こういう悪い意味での二匹目のドジョウには何の期待も関心も持てない。何でも、今回の主役はこういう人らしい。
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この人がどこの誰なのかも私はたった今まで知らなかった。まさかこの人が三船敏郎が演じた役を演じるのではあるまいな、と、今回ロードショウを見に行くつもりのない私は何か変な印象を受ける。いずれにしても今回はパス。見もしないでこき下ろすのはよくないが、見るまでもないということだってありではなかろうか。自分にはその程度の学習能力は身に付いているはずだと思っている。  リメイクについて今はなきナンシー関嬢は実に的確な名文を残した。著作から引用しておく。原本はこれである。
  • 作者: ナンシー関
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2002/04
  • メディア: 文庫
(引用開始 P40)  トヨエツとトヨエツファンの間だけで終わる過ちなら、10年後私も「人気あったねえ」と一緒に半笑いしてあげるけど、他人に迷惑をかけるな。『傷だらけの天使』といえば、日本の思い出の中でも、思い入れ(られ)の強さにおいてはかなり上位に食い込む物件である。これに手を出すとは。  リメイクするなという権利はない。そしてリメイクされないという保証もなかった。しかし、リメイクされるとは思いもよらなかった。ちゃんと約束したわけではないけど、超えてはいけない一線を見ていたはずなのに。江川の空白の一日に似てるぞ、トヨエツの『傷天』は。 (引用終わり) 引用文中のトヨエツを松本潤や織田某に、『傷だらけの天使』を『黒澤明の作品』に置き換えると2作続いたリメイク版を巡る私の感想と見事に合致する。
 



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