Cross Town Traffic/Jimi Hendrix (クロス・タウン・トラフィック/ジミ・ヘンドリックス) [音楽のこと(レビュー紛いの文章)]
ジミヘンの命日が近い。
あれだけいろんな方面に影響を与えながら、結局どれにも似ていない音楽だった。チャーリー・パーカーあたりもそうだ。天才の営為というのはそういうものなのだろう。
何かのようでありながらどれでもない。どこまで行っても割り切れない。幾ら均整化を計っても必ずどこかに混沌の種が息づいている。思い出してみると私はいつもそういう音楽を追いかけ続けてきたのではないだろうか。
行ったことも、勿論生活したこともない街でありながらN.Yというのはこの曲によって私の中であるイメージを形成している。結構私好みのビデオクリップである。
私にとっては無条件でカッコイイ音楽の一つ。あれこれ言うだけ野暮だと思っている。
ギル・エバンスによってカバーもされているのはやはり素材として興味を惹いたということだろう。こちらでのボーカルはハンニバルことマービン・ピーターソン、しばらく名前を聞かないが今頃どうしているのだろう。
ジミヘンの曲は全てそうだがカバーされてオリジンを超えたものは一つもない。残念ながら本作でもそれは例外ではない。それとは逆にジミヘン自身は結構カバー曲が多いがどれも例外なく自分流に料理して完全に自家薬籠中のものにしてしまう。この辺は本能的なセンスとしか言いようがない。それが天才たる所以なのだろう。
2008-09-13 13:25
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