I Want You Back/jackson 5 (アイ・ウォント・ユー・バック/ジャクソン5) [音楽のこと(レビュー紛いの文章)]
チャップリンの生涯とマイケル・ジャクソンの生涯には共通点があまりに多い
二人ともいつまでもこどものような大人を演じ続けた。
二人とも、いつも白塗りの顔にアイラインを入れたピエロの顔をしていた。
二人とも、ヘンテコな歩き方がトレードマークだった。
二人とも、作品では愛と平和を訴えながら、私生活ではペド呼ばわりされ、裁判にもなった。
(引用終わり)
ポピュラー・ミュージックは巨大な音楽産業であって、マイケル・ジャクソンともなれば大きなお金の動くビジネスモデルの偉大なアイコンだったことは言うまでもない。その音楽は一シンガーのという枠を超えて精鋭揃いのプロジェクトチームの所産と見るべきだろう。そのことの善し悪しをここで書き連ねる意図はないが、私個人としては声変わりする前の、恐らくはがめつい大人達との交渉ごとなどという場面とも縁がなく、ただただ天真爛漫にリードシンガーを努めていた(ように見える)頃の歌唱が割合と好きだ。
少年期の私はこの、無邪気さや肯定的な空気をそっくり裏返しにしたような日々の中にいた。家庭も学校も大嫌いだったので、ただでさえ気分の沈みがちな日曜深夜に放送されていたこのソウル・トレインSoul Train は何だか忌々しい番組だったのだが、今になってYou Tubeで当時のプログラムを見ていると後のどこか無機的な印象さえ受ける巨大なビジネスアイコンとなったマイケル・ジャクソンはこの頃の歌いっぷりのほうが幸福そうに見える。
何でも亡霊騒ぎというのもあったのだそうで、
どうせスタッフの影か何かだろう。全くくだらない。
今日日のテレビなどというメディアが低劣きわまりないのは論を待たないとしても、死んだ後もこうして面白半分に自宅の中を晒され続けるかつての主が気の毒だ。
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